BUSINESS

日本食は、アメリカ食文化のメインストリームに

新しいスタイルの日本食は、
ここニューヨークから生まれる

 

共同貿易 山本 耕生 社長

「次のステージへ。一緒に、頑張っていきましょう!」—新社屋へ移転後、初の社員全体会議で、従業員の努力に改めて感謝しつつ、これを機に「新たな決意で、さらに前進しよう」と激励、自らも率先して更なる躍進に向けての決意を固めた。新社屋を旧社屋の3倍の規模へ拡大。心機一転、さらなる攻勢へ転じたいと意気込む。山本耕生社長に、今後のビジネス展開の抱負など、率直に語ってもらった。

 

―――旧社屋の3倍の規模に拡大した理由は。

「私がこちらに赴任したのは2006年、営業地域はニューヨークとニュージャージー州が中心で、売り上げ規模も小さかった。一流の企業にするためには先ずは売り上げを2倍にすることを決めました。そして、北はボストンにセールスオフィスを置き、南はワシントンDCへの進出を決め、又、マンハッタンのミッドタウンにはプロショップとしてのショールーム(現MTC KITCHEN)を開設、併せて情報発信基地として活動。お陰さまで5年後には念願の目標が達成できました。しかし倉庫が手狭となった為、今度は新しい倉庫をと、2年かけて探していました」

 

―――規模を大きくしたことで、新たなビジネス展開への可能性も膨らむ 

「2013年9月にはワシントンDC共同貿易を設立、メリーランドに倉庫を持ち事業を開始することができました。営業地域はメリーランド、ワシントンDC、バージニア、デラウェア、そしてフィラデルフィアの5州と、今年中にはノースカロライナ州にも進出したいと考えている。我々にとって、このニュージャージー州のセコーカス市の新社屋は、東海岸全域の物流拠点としての心臓部の役割を担うことになるとともに情報発信基地として考えている」

 

―――日本食文化がこれからさらに広がっていく。

 「この数年、ラーメン、居酒屋を始めとする 日本食の大衆化がここニューヨークでも一段と進んできました。日本食が今や身近で日常的な食事になってきています。さらに昨年12月、日本食文化が、ユネスコの無形文化遺産 に登録され、これにより日本食はさらに世界的に広く認知され普及していくことになります。私は近い将来日本食は、アメリカ食文化のメインストリームに育っていくものと思っています」

 

―――日本食の将来の見通しをさらにあげるとすれば。  

「日本食がフレンチ、イタリアン、アメリカン等の外国料理をも取り込み、フュージョン化して新しい日本食を生み出しています。食材や調味料の扱いも旧来の日本食材にこだわらない。こうしたボーダーレスジャパニーズクイジーンの流れもカジュアル化して日本食の底辺が拡大。日本食レストランと外に書いてなくても、フレンチ、イタリアン、地中海料理などで日本食をメニューに加えている料理店が沢山あります。われわれもこうしたお客様への日本食材の啓蒙活動を進めています」

 

―――これからさらに力を入れていく点は。

「今、全米で日本食レストランが2万店以上あると言われています。全米50州に隈なくある。その担い手はかつては日本人だったが、今では20%ほど。これからの日本食市場は東洋系始めノン・ジャパニーズ系の人々によって担われ、発展していきます。

今後、日本食を大きく普及発展させていく為には日本人だけの力ではできません。本物の日本食文化を教育啓蒙していくことが大切です。そのため弊社ではロサンジェルスに『Sushi Institute Of America』を設立しプロのスシシェフの養成を行っています」