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『柿の種』を『グルテンフリー』のカテゴリーへ

 「柿の種には市民権を取らせたい」――10年、20年後には、アメリカで誰もが知っているお菓子になって欲しい。日本では誰もが知っている『柿の種』。ピーナツとの相性もよくビールのつまみには最高だが、それをアメリカの社会に浸透させる。

 日本の菓子業界が海外へ目を向け始めている。亀田製菓も海外に活路を開く成長路線を中期計画に盛り込んだ。その目玉がアメリカのメインストリームへの市場参入。現在、中国とタイに工場がある。が、日本向けまたはOEMがメイン。自社ブランドとして販売に乗り出したのはこの米国がはじめてとなる。

 同社は、亀田製菓の米国現地法人。08年から味のついた柿の種とアメリカ産のピーナツを混ぜて包装、出荷していたが、味のついていない『柿の種』をバルクで持って来て、原材料のコンタミの可能性故に、日本では実現の難しいグルテンフリー化した味付工程をこの7月からオレンジカウンティの工場でスタートした。

 「ターゲットを『グルテンフリー』に絞り、そのための味付けをこちらでやることを決めました。理由は、『柿の種』のカテゴリーがないため。お店によって置かれる場所がバラバラだと消費者も迷ってしまう。アジアンセクションではなくメインストリームで勝負したい。そのためには、ブランドを作る上でも定番確立が大事だ。『グルテンフリー』を今後は強く押していく営業を展開したい」

 同社の米国展開は、今後の日本の菓子業界の行方を占う試金石になると見られている。誰もやったことがないことに挑戦しなければならないからだ。食は文化そのもの。定着するまでは時間が掛かる。しかし、文化として定着すれば必ず必需品となることは間違いないと確信している。

 「私は、この事業を成功させるために雇われました。何としても成功させたい。勿論、そのために、『この米国に永住したい』と本社にも言明している」

 やる気が伝わってくる。気迫充分だ。